FreeDV RADEに音楽ソースを通してみると

 1.はじめに

先日ある方からRADEに音楽を流してみるとその音質は、「とても聞けたものではない」と聞いたので、面白そうだと思ってやってみた。

2.実験

音楽ソースとして、2022 WorldCupのジングルをYutubeからダウンロードして48kpbs WAVフォーマットでオーデイオファイルとした。これをVoiceMeeterのカセットテープ画面で再生してFreeDV2.00の"Input From Microphone To Computer"に入れていったん画面 "Record"をクリックしてRADEのエンコーダー出力ファイルを作った。その後これをFreeDVのToolsの"Start Play File"でFARGANでデコードしたスピーカー出力を再度VoiceMeetrのカセットテープ画面で最初の約20秒を録音してMP3変換した。


3.結果

まったく原音のように音楽とは聞こえないが、ノイズっぽい歪んだ音にも聞こえない。どちらかというと鼻歌である。

FreeDVの資料ではエンコーダーは人体のソース・フィルターモデルとして扱っていると書いてある通りチャネルボコーダーとしての音声特徴量をまじめにできるだけ正確に抽出していることが理解できたが、当たり前のことだが楽器一般は人体の声帯とは異なる発生メカニズムなのでFreeDVのコーデックは楽音源にはまったく不向きであることもわかった(専門的にはこれを音響コーデックと呼んで区別している)。資料に「音声特徴量の抽出」とだけを読んですんなり理解できないが、音声以外の音を通してみるとその実相が体験できる実験であった。

















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